ロックコンサートの準備や運営を担当する人々は、バンド内の身分制度では「ローディー」に位置づけられる。彼らは楽器を演奏することも歌うこともない。古くからの掟によって禁じられているためだが、演奏できなくなったバンドの代役を密かに務めたローディーの英雄たちがいたという伝説も今に伝わっている。すぐれた技術の持ち主である彼らは、強い訛りのある言葉を使う。そのボキャブラリーの大半は、内輪向けのジョークとコンサートの設備に関する専門用語、そして罰当たりな言葉で構成されている。ローディーが仲間を「クルー」や「ツアースタッフ」と呼び、やたらと「ここは立入禁止だぜ」と言うのはその一例だ。