カタパルトやオナガー (投石機) 、バリスタ (弩砲) といった兵器が登場して間もない頃は、射程と目標の大きさを考えれば、目測による距離計算でも十分だった。しかし、火薬の時代に入り、大砲の射程がより長くなり、一方で標的はより小さくなると、目測では望むような成果が得られなくなってきた。その結果、弾道計算を補助するさまざまな道具が発明されることになる。仰角を計算するものとして記録に残る最初の道具は、1545年頃に現れた砲撃手四分儀だ。1742年にはベンジャミン・ロビンズが弾動振り子を発明し、砲術の世界に革命を起こした。1892年にはバー&ストラウド社がイギリス陸軍から6台の距離計 (最初期のもの) を受注する。こうした発明の積み重ねにより、大砲の扱いは経験がものをいう職人芸から科学へと変貌を遂げたのである。