人は昔から「失われた都市」、とりわけ消えた黄金郷を探し求めてきた。どうやら人間は、莫大な富と繁栄の伝説に心惹かれずにはいられないようだ。神秘のベールに包まれたさまざまな都市と同じく、インカの黄金都市パイティティも未知なる土地の彼方で誰かに見つけられるのを待っていると信じられている。インカ人はこの都市をスペインによる征服からの最後の避難先と考えていたが、17世紀のヨーロッパの探検家たちにとっては、略奪されるのを待っている宝の山に他ならなかった。パイティティの富の伝説が今も健在なのは、フランシスコ・ピサロによる征服とインカ最後の皇帝アタワルパの処刑によるところが大きい。ピサロは伝え聞いていた黄金の残りを探したが、必死の捜索もむなしく、征服の成果として得ようとした黄金を手にすることはかなわなかった。その後も幾度となく遠征隊が「未知なる」アマゾンの密林に挑んだが、パイティティを発見したという探検家はいまだ現れていない。