自然の神秘から歴史の彼方に消えた人々の遺産まで、アゼルバイジャンのゴブスタン国立保護区は古代の宝の山だ。狩人や獲物が描かれた岩やガバルダシュ (音楽を奏でるのに使われた特殊な石) を越えてさらに先に進むと、そこには数百の泥火山が点在している。
泥火山は通常の火山と異なり、泥や地下水、ガスしか放出しない。泥火山の活動はマグマと無関係なので、「火山」といっても熱くはないのだ。強烈なメタンの臭いを別にすれば概して無害だが、ときには有害ガスや炎が噴出することもある。
ゴブスタン国立保護区を訪れておいて泥で汚れずに帰るのは至難の業だが、有史以前の人々の暮らしや自然の神秘を目の当たりにする機会など滅多にあるものではない。