はじまりは、怪しい光を見たというささやかな報告だった。だがやがて事態は、船の消失や幽霊船など、にわかには信じがたい話へと発展していく。19世紀半ば、あるいはもっと早い時期から (コロンブスの手記が信用できるなら)、「バミューダトライアングル」と呼ばれる海域では多くの船や飛行機が姿を消しつづけている。その数は、じつに船50隻、飛行機20機以上というのだから尋常ではない。この大量消失の犯人として人気があるのはやはり宇宙人説だ。だがそれ以外にも、いささかつまらない説がいくつかある。「空気の爆弾」説はその1つだ。マイクロバーストと呼ばれる急激な下降気流が生じ、それが船を沈めたのではないかというのである。他にも、巨大な「暴れ波」説や、異常な地磁気がコンパスや計器を狂わせるという説もある。このように噂や伝説の絶えないバミューダトライアングルだが、船や飛行機がよく通る他の海域と比べてここでの失踪や遭難事故の発生頻度が格段に高いわけではない、というのが一般的な見解だ。