ピラミッドはエジプト古王国の初期からプトレマイオス朝の終期まで多種多様なものが作られたが、ナイル川沿いにある巨大なピラミッド群は、第3王朝後期から第6王朝にいたる約500年間に築かれたものだ。中でも古代エジプトの栄光の象徴といえるギザの大ピラミッドは、紀元前2560頃にクフ王 (長きにわたって玉座にあったこと以外、とりたてて優れたところのない王だったと言われている) の墓として築かれ、世界七不思議のひとつに数えられた。熟練の石工を含む1万人以上の労働者によって建設され、外装石 (磨かれた石灰岩) によって覆われていたこのピラミッドは、エジプトの力と人々の (少なくとも権力者の) 来世に寄せる想いを雄弁に物語っている。ちなみに、かつて世界に覇を唱えたこの帝国では、今日までに135基のピラミッドが発見されている。