超人的な怪力で知られる半神。「12の功業」で知られる。

急峻: 丘陵で 移動力にペナルティを受けない。
ヘラクレスの功業: 建設中の味方区域で使用する。ヘラクレスが区域をただちに完成させる。チャージ2を消費してターンを終了する。
ヘラクレスの憤怒: 敵の区域で使用する。ヘラクレスがそこにあるすべての建造物を破壊し、区域を略奪する。チャージ1を消費してターンを終了する。

ヘラクレス (ローマ神話ではヘルクレス。英語名のハーキュリーズはこちらに由来している) はゼウスの息子であり、その名は「強さ」と同義語となっている (分別はともかくとして)。ゼウスの妻ヘラは、ゼウスの数多い不貞の産物であるヘラクレスを憎み、あらゆる手を尽くして彼を破滅させようとした。それは、まだ赤ん坊だった彼を殺すため、揺り籠の中に毒蛇を送り込むことから始まった。しかし乳飲み子の頃でさえ、彼の力は蛇を絞め殺せるほど強く、その後も力は増しつづけた。しかし知恵の方は体ほどには育たず、ヘラクレスは音楽の師を竪琴で殴り殺し、親しい友を壁に叩きつけ (その父と兄弟も彼は殺した)、伝令のリカースを海に投げ込み、(何よりも悲惨なことに) 自分の子の命すら奪ってしまう。

最後の所業はまたしてもヘラの呪いによって狂気を吹き込まれたことが原因だったが、ヘラクレスは罪を償うことを己に課し、大獅子退治 (その皮をはがして彼は身にまとった) や有毒の血を持ち頭を1つ落とすと即座に2つ生えてくる多頭蛇ヒュドラの討伐、アマゾンの女王ヒッポリュテの帯の強奪、さまざまな獣退治や家畜の略奪、はては牛小屋の掃除に至るまで、さまざまな難業に挑むことになる。

ヘラクレスの物語は悲劇に終わる。あるケンタウロスがヘラクレスの妻を盗もうとしたので、彼はヒュドラの猛毒の血に浸した矢でこれを射殺した。いまわの際にケンタウロスは、好色な我々の血にまみれた衣服には夫の愛を深める効果があるとヘラクレスの妻にささやく。そこで彼女がヘラクレスにこの服を着せると、毒がヘラクレスを蝕み、彼は惨たらしい最期を遂げた。この話から得られる教訓は、肉体美に自信がある者は服など着るべきではないということだ。

ヘラクレスは死んだが、その名は滅びなかった。悲劇的な死を遂げた英雄であり最高神の息子でもある彼の物語は、ローマ時代の地中海世界で人々に好まれ、多くの信奉者が生まれた。彼の名声はインドにさえ達し、ギリシャ彫刻の影響を受けたガンダーラ彫刻では、仏教の守護神であるヴァジュラパーニ (金剛力士) を獅子の毛皮をまとって棍棒を持ったヘラクレスの姿で表現した。