シハーブッディーン・ムハンマド・フッラムことシャー・ジャハーンは、ムガル帝国の第5代皇帝である。建築への造詣が特別深かったわけではないが、彼の治世にムガル建築は最盛期を迎えた。デリーの赤い城やタージ・マハルなど、ムガル時代のインドを代表する建築物が建てられたのもこの時代だ。機略縦横の策士でもあり、自分の地位を狙うライバルを何人も死に追いやった。軍の増強にも力を入れ、近隣諸国への圧力を強めた。
しかしシャー・ジャハーンをここで取り上げるのは、ウスタード・アフマド・ラーホーリーを筆頭とした最高の建築家たちをまとめあげ、真の遺産と呼べるものを作らせた手腕ゆえだ。そうした遺産のひとつに、1639年に着工し、1648年に竣工した赤い城がある。ラール・キラー (赤い城) と呼ばれているのは、建材として使われた特徴的な赤砂岩のためである。ラール・キラーはシャー・ジャハーンの都という意味の、シャージャハーナーバードの中心部に位置している。シャー・ジャハーンが治めた国と同じく、赤い城にはティムール朝、ペルシア、ヒンドゥーの文化が取り入れられ、後にはインド北部やパキスタン (当時パキスタンという国はなかったが) の建築に大きな影響を与えた。
とはいえ、シャー・ジャハーンが作らせた建物といって真っ先に名前が挙がるのは、やはりタージ・マハルだろう。亡き妃の霊廟として建てられたこの建物には、ドームやミナレットと呼ばれる塔など、ムガル建築の粋が凝らされている。詳しくはシヴィロペディアの該当項目をご覧いただきたい。うまくいけば、ゲーム内でもこの遺産を築くこともできるだろう。