マンデ語で「スグバ」は「大きな市場」を意味する。交易こそマリ帝国の成長の原動力であったことを考えれば、その市場はさぞ活気にあふれていたことだろう。現在もマリの都市の多くには大規模な市場があり、商人と客でごった返している。かつてマリの金と塩はアフリカやヨーロッパから持ちこまれるさまざまな品の代金として用いられ、多くの交易商がこの地へ足を運んでいたのである。
マリのスグバを訪れるなら、買い物リストだけでなく、値引き交渉の準備もしていく必要がある (値引き交渉は当たり前で、しないのはむしろ失礼にあたるほどだ)。また、食品や電化製品のような普通の品はもちろん、マリ特産の織物、バジンとボゴランフィニの品定めも忘れてはならない。バジンは木綿の布を丁寧に叩いて光沢を出した色鮮やかな布で、世界中のファッションデザイナーにその価値を認められている (マリ人自体、バジンの質にはうるさいと言われている)。ボゴランフィニは、温かみのある茶色と深い黒、そして鮮明な白が特徴の泥染めで、昔は狩人が身につけるものだったが、今ではマリの重要な文化的シンボルとなっている。