現実の近所づきあいがテレビドラマで描かれるような優しさと夢と個性に満ちたものであることはめったにない。産業革命によって、初めて田舎より都市に住む人のほうが多いという状況になったが、当時は交通手段が限られ、その速度も遅かったため、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどでは、工員や事務員は職場の近くにひしめき合うようにして住んでいた。こうして清潔とは言いがたい住宅群が形成されていったのだが、電話や車が発明されると、こうした中流の人々はごみごみした不潔な街を脱出し、郊外に住宅を構えるようになった。1880年代にはロンドンがウェンブリー・パークやキングスベリー・ガーデン・ビレッジといった計画的な住宅地によって囲まれるようになり、その傾向はすぐに他の都市にも波及していった。