危険に満ちた時代には、救いを説く者が渇望される。自然や政治、経済的な秩序が崩れると、決まって預言者が現れ、災害を食い止める方法や生きのびる術、敵に災いを押しつける方法などを人々に語るものだ。本作に登場する「終末の預言者」ユニットは、特定の文化や史実を反映したものではないが、人々がこうした人物に惹かれる例は、世界中の歴史の至るところで見られる。スペイン人の到来に対するメソアメリカ民の反応もそうだし、終末論の一種である千年王国を説くヨーロッパのカルトも同様だ。現代では、ヘヴンズ・ゲート (1997年、ヘーール・ボップ彗星が接近した際に集団自殺を強行した) のような宗教団体も仲間に入れて差し支えないだろう。
たとえば、20世紀初頭、東南アジアのラオ語圏に「聖人」と呼ばれる預言者たちが現れた。彼らはフランスとシャムによって領土を分割され、重税に苦しみ、ビエンチャンの街を破壊されていたラオ族の人々に対し、「最悪の出来事が起きる」と説いた。牛や豚は悪魔に変わり、金はその価値を失い、今は無価値な石ころが黄金になり、荒ぶる風が大地を吹き抜け、レモングラスの葉にしがみつけなかった者たちを運び去る、と。こうした預言者の言葉を信じた多くの者が、石ころを集め、家畜を殺し、やがて来るという大いなる変化を待った。
こうした騒動がハッピーエンドで終わることは滅多にない。ラオ族の運動はシャム軍によって鎮圧され、アステカ人の祈りがスペイン人の征服を止めることはなかったが、終末が到来する気配はないままだ。