石炭は有史以前から火を起こすための燃料として利用されてきた。産業革命期の蒸気機関の勃興は、旺盛な燃の需要を生み出した。石炭は木よりも高温で燃焼する。また、当時は世界各地で比較的容易に生産されていた。最初の石炭火力発電所が建てられたのは1884年のことである。石炭火力発電所の仕組みは、石炭の熱が水を温めて蒸気に変え、蒸気が発電機を動かして電気を生み出すものだ。石炭の塊からエネルギーを取り出す変換効率は非常に悪い。現代の科学によって多少は進歩しているものの、それでも効率に難があることに変わりはない。また副作用として、有害物質の細かい粒子が煙や灰に混じってしまう。CO2まで大気中に放出するおまけつきだ。
21世紀初頭の時点でも、石炭発電による電力は世界的にかなりの割合を占めている。産業化を果たしたばかりの経済や、天然の石炭埋蔵量が豊富な国でそうした傾向が見られる。石炭の採掘と石炭発電による汚染は共に人類を苦しめているが、必要な時にいつでも手に入る石炭は、安定した電力の発電源である。世界が電力を必要とする限り、石炭はこれからも利用されていくだろう。